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第5回左官工事雑学講座

皆さんこんにちは!
希工業、更新担当の中西です。

シリーズ「日本の左官技術雑学講座」、前回は現場の職人の「技」と「こだわり」をご紹介しました。今回は、**「左官素材の選び方と長持ちさせるメンテナンス術」**をお届けします♪

左官仕上げの美しさは、素材選びと日々のケアで大きく変わります。適切な素材を選び、正しいメンテナンスを行うことで、何十年先も美しい壁を保つことができます。それでは早速ポイントを見ていきましょう!


1. 用途別・素材の特徴と選び方

素材 特徴 適した用途
漆喰(しっくい) 通気性・調湿性に優れ、防カビ・消臭効果あり 和風住宅、蔵の内装、湿気の多い場所
土壁 自然素材ならではの温かみと断熱性 古民家再生、自然志向のインテリア
モルタル 強度が高く、下地補修にも使える 外壁、RC造の内装、補修用途
珪藻土(けいそうど) 調湿・脱臭性に優れ、手触りがソフト リビング、寝室、子ども部屋
ステンコート カラーバリエーション豊富、防汚・耐久性が高い 商業施設、店舗のアクセントウォール

選び方のポイント

  • 環境条件:湿気や直射日光の有無を考慮

  • デザイン性:色味・テクスチャーで空間イメージを明確に

  • 耐久性:耐候性や汚れにくさを用途に合わせて判断


2. 左官仕上げを長持ちさせるメンテナンス術

① 定期的なホコリ落とし

  • 方法:柔らかいブラシかマイクロファイバークロスで乾拭き

  • 頻度:月に1回程度、優しくホコリを落とすだけで表面の劣化を防止

② 水拭き&中性洗剤ケア

  • 方法:軽く湿らせた布で拭き、その後乾拭き

  • 注意:強アルカリ性洗剤や研磨剤入りはNG。素材を傷める恐れあり

③ クラック(ひび割れ)対策

  • 初期対応:小さなクラックは専用の左官パテで補修

  • 大規模補修:目立つ割れは、部分的に剥がして下地から再施工

④ 塗り替え・保護コーティング

  • 塗り替え:10~15年を目安に、表面を薄く再塗り

  • コーティング:撥水性・防汚性を高めるクリアコートを活用


3. プロが教える現場ワンポイント

  • 施工後の初期養生:仕上げ後1週間は直射日光や強風を避け、湿度50~60%を保つとひび割れを抑制

  • 下地の重要性:下地モルタルの水分量を適正に管理し、素材の接着力を高める

  • 職人の勘:左官は経験がものを言う仕事。目視と手触りで乾燥具合を見極める技術が長持ちの秘訣


まとめ—素材選びとメンテナンスで美しさをキープ

  1. 用途に合わせた素材選びで機能性とデザイン性を両立

  2. 日々の優しいお手入れで表面の劣化を防止

  3. 定期的な補修・コーティングで、何十年先も美しい壁を維持

希工業では、素材選定からメンテナンス計画までトータルでサポート。お客様の大切な空間を、末永く美しく保つお手伝いをいたします!


次回は、**「伝統技法×モダンデザイン ~和洋折衷の左官アート事例」**をご紹介します。左官が生む新しい空間表現をぜひご覧ください!

詳しくはこちら!

 

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